今回はECRSのE、「Eliminate:排除」について
私が意識していることのポイントを紹介します。
おさらい ECRSの法則とは
前回の記事のおさらいです。
前回は、「ECRS(イクルス)」という
考え方を紹介しました。
このECRSについて、
それぞれの頭文字の意味は
以下の通りです。
・Eliminate:排除
⇒仕事や業務を廃止する
・Combine:結合
⇒仕事、成果物を結合してまとめる
あるいは分離して簡素化する
・Rearrange:交換
⇒人、モノ、方法を変えることで効率化
・Simplify:簡素化
⇒複雑な業務を誰でも簡単にできるようにする
改善の効果:E>C>R>Sであり、
改善の順序:E→C→R→Sで行うことが効果的。
ECRSの「E」 Eliminateの【壁】
ECRSの「E」 Eliminateは
仕事やルールの廃止は、
その仕事の存在自体を
無くすことができる
非常に効果的な手法です。
しかし、そこにはハードルが
あることを知っておく
必要があります。
【壁】その1 無限に増える業務
ここでルーチン業務における
悲しい法則について説明します。
ルーチン業務は組織が運営される中で、
数・ボリュームが増えていきます!!(鉄則)
⇒詳細はこちら
【壁】その② 組織の長(長)から見た排除のハードル
ECRSのE、「Eliminate:排除」について、
組織の仕事・ルールが増えていく中、
仕事・ルールを無くすという行為は、
たとえ不要だと思われる業務であっても、
組織の長(おさ)にとって
勇気が必要な、ハードルの高い手法である。
ということを認識したうえで
進める必要があります。
所属する組織のトップが首を横に振り続けては、
「Eliminate:排除」を推進することはできません。
そこで、まず行わないといけないことは、
組織単位で「Eliminate:排除」を
進める必要があるということを、
上司に理解してもらうところからスタートします。
ECRSの「E」 Eliminateの進め方
「Eliminate:排除」の進め方の1stステップは
『信頼できる上司やメンバーと、
ECRSのEの効果と必要性について
コミュニケーションをとり、
組織単位で「Eliminate:排除」を
できる=(長が首を縦に振れる)
雰囲気を作ること』 です。
現在、ECRSの考え方が多くの書籍や
webサイトで紹介されています。
また、近年では、社長が自ら不要なルールを
無くすことの重要性を説き、
トップダウンでECRSを進める企業も増えてきました。
この、世の中の流れを利用して、
信頼できる方から説き伏せていくのです。
組織単位で「Eliminate:排除」を
できる雰囲気ができたら、
次は何を「Eliminate:排除」するか。
について考えます。
手法は次の通りです。
1:業務・タスクの洗い出し
組織内のすべての定常的な業務・タスクを
洗い出し、リスト化します。
1~3の工程で私の場合はこのような
フォーマットを使っています。
ぜひご活用ください。
URL:後日公開予定
2:業務の「相手先」と「目的」を明示してみる。
1.で洗い出した業務について、
「相手先」と「目的」を明示してみます。
→業務の相手先や目的の考え方については、
こちらのページを参考にしてみてください。
3:目的が無い、不明確な業務の排除
目的が無い、目的が不明確、
目的が会社・組織のメリットに
繋がっていない業務があれば、
それらを「Eliminate:排除」
できるか検討します。
→「重要度」と「緊急度」の
マトリクスを使用して、
果たすべき目的化を検討していく。
※ECRSの注意点
組織内で不要…と思われている業務も、
社内では本来必要な業務であり、
アウトプットが思わぬところで
使用されていることが有ります。
例:なぁなぁで作成していた
チェックリストを無くしたが、
ISOの認証・継続に使用されており、
審査時に提示できなかった。
必ず「最終的な相手先」を
確認したうえで
ECRSを進めてください。
4:組織単位で承認をいただく。
1~3の過程を上長に説明し、
「Eliminate:排除」することについて、
組織単位で承認をいただく。
まとめ
ECRSの注意点は以下の通りでした。
【壁】その1 無限に増える業務
【壁】その② 組織の長(長)から見た排除のハードル
【進め方】
1:業務・タスクの洗い出し
2:業務の「相手先」と「目的」を明示してみる。
3:目的が無い、不明確な業務の排除
4:組織単位で承認をいただく。
【注意点】
組織内で不要…と思われている業務も、
社内では本来必要な業務であり、
アウトプットが思わぬところで
使用されていることが有ります。
次の記事ではECRSのCについて紹介します。